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原作ファンによるアニメBJの腐女子的批評。原作含めストーリーを事細かにネタバレしているので未見の方はご注意ください。


by allen_gogogo

カルテ05:六等星の男

まずはあるあるネタから。

椎竹先生のこのひげを口だと思っていた人は私だけではないはずだ。

さて今回は「六等星」をベースにした「六等星の男」。私にとってこのエピソードはベスト5に入るくらいに思い入れがある話なので、ちょっと重箱のすみをつつくようなこと言うかもしれませんが、そこらへんはご容赦。



さて、今回はピノコと写楽が、秋祭りの準備をするトラックを見るところからはじまります。はい、ここで毎週恒例の手塚キャラを使った小ネタ。ここでは6つのお面が出てくるのですが、このお面も上段左からアトム、チンク、ロック、下段左からレオ、孫悟空、ユニコと全員手塚キャラ。それにしてもロックがお面だとは。一瞬自分、生首だと思ってキャラたちが下のような格好で運ばれて行くさまを想像してしまいました。

そして、「花火がある」と聞いてピノコ一言、「アッチョンブリケ!」瞬時に黒男に抱きかかえられ、ラブラブ〜な妄想が思い浮かびます。

何故か黒男が着ているのは百鬼丸の柄の浴衣。いや〜、いい男の格好は、いい男に実によく似合うもんですなぁ〜♪そんな実に18歳の乙女らしき妄想にすっかりテンパって黒男によく解らないことを喋りかけるピノコ。そんなピノコをあくまで優しい態度で適当にあしらって真中病院の院長の死去の記事に気をとられている黒男。実は黒男、この病院で働いていたという過去があるのでした。「派遣」という表現を使っているところからみると、おそらく病院実習か研修医、もうすこし時代設定が前ならインターンの時代に入った経験があるのでしょう。窓際に立っていて、文字どおり「窓際族」な黒男さんがなんとも素敵です。ところでこのとき、黒男は死亡記事を新聞を読んでいるのかと思いきや、もっているのは白い冊子。おそらくナントカ医師連盟が出している業界の動向をまとめた会報なのでしょうが…無免許医って、こういうの入手できるのかな?そんな風に気をとられていた黒男、見事にピノコにチョークをキメられて真っ赤になったのでした。
場面はかわって真中病院。(この病院のシンボルマーク、どことなく虫プロに似てない?)院長を決める会議で大もめにもめている中、やっと出てきた今回の主役椎竹先生は何か熱心にかいている様子。もめている医師たちの配置からみると椎竹先生、なにげにお誕生日席に座っています。こんなに目立つところにいながら重要な会議を完全無視して内職していても誰にも咎められない先生、素敵すぎ。つうか、やっぱり、「ウンコのしかた」はNGだったのね。この後地道に下働きを続ける場面が流れていくわけですが、ここらへんもいい感じ。
場面はかわってある昼下がり、浴衣を買いに出かけるピノコと黒男。「ピノコもあんなナイスバディになりたい!」浴衣とナイスバディはあんま関係ない気がするが。それとも永遠に長身になれないピノコの中では長身(大人サイズ)すなわちナイスバディなのか。その時、突如として響く轟音。どうやら工事現場から崩れおちたコンクリートがトラックに降り注いできたようです。そこにたまたま居合わせた椎竹先生、黒男とともに応急処置をします。
で、ここで湧いた疑問。椎竹先生がキシロカインを患者に注射するシーン、よく見ると針が近付いているものの、実際に皮膚にささるところが描写されていません。ええと、自分の思い過ごしであってほしいんですが…もしかして、もしかしてさ……注射針が刺さるのもNGなの??七時台後半には毎週毎週人が殺されてるぞ!八時台にはフォークが頭にささるわ妊婦が自分の腹を切り裂いて帝王切開するわ、グロすれすれなレスキュー特集が流されたりしているんだぞ!なんなんだよその基準は!(管理人はどっちも好きです、念のため)確かに「ブラックジャック」はいのちや人の生き方がテーマです。本質的にはあんまり医学がどうのとか重要なことではないのかもしれません。しかし、注射一本させない、吐血もできない、そんな時間帯にこの作品を放送するというのはやはり何か間違っている気がしてなりません。
…はっ、いかんいかん、つい熱くなってしまった。
ともかく黒男は椎竹先生を追いかけて会話するところはほぼ原作どおり。でもこの後、奥さんとの晩酌のシーンがなかったのは私的にちょっと残念。あのシーン、椎竹先生の人間らしさ、熟年夫婦のなにげない会話が出ていてかなり好きだったのですが。
CMが終わって、夜。必死に流れ星に「背がのびますように!」とお願いをしているピノコ。勢いあまって後ろにひっくりかえってしまうピノコに手をさしのべる黒男の表情がなんともやさしげ。黒男もピノコといっしょに夜空をみあげているのですが、このときの腰のくびれがっっっっ……(ハァハァ)
「一等星よりもずっとまぶしく輝く星が、地球から遠くにあるというだけで、六等星として扱われる…あの先生もそのクチかな」
「人間の六等星なの?」(中略)
「お金集めとか人付き合いとか、そういうことが得意な人のほうがああいうところ(真中病院)では一等星のように見えるのさ」
「ふん…そんなのおかしいよのさ」
「私に文句いったってしかたないだろ?」
「ふん」
やめろっ
Σ(゜□゜;)なにがあったんだハザマ君。

一方、院長の有力候補、徳川先生と柴田先生は病院の金を横領してめいめい買収工作をはじめ、逮捕と相成ります。例によってその騒ぎにも関心のない椎竹先生。
そんな中、いよいよ秋祭り本番。レオのお面をつけてピノコ大はしゃぎ。ん?ちょっと待って!?秋祭りの屋台やら何やらって、普通1、2日、大規模なものでも絶対一週間もかからないと思うのですが…その間に、例の事故があって、買収工作があって、逮捕があって…?そうなるとえらくスピーディーな展開になるわけですが。やはりこの場合、会議やら買収工作はもっと前であると考えたほうがよいのでしょうか。クライマックスの花火大会。「ねえ先生、あのね…」とロマンチックにしなだれかかるピノコ。その瞬間、花火が暴発。ピノコ、ちょっとシリアス風味なおどろきの表情をしているが……ちびろうよそこは!そして黒男に女の子の下着を買わせようよっっっ!なんか過度にギャグキャラにされてるきらいがあるから、ちびったっていいじゃないか……と思ったの、私だけでしょうか。
すぐさま患者に駆け寄り、真中病院に駆け込むブラックジャック先生。ただただ当惑するしかない医者たち。
「しかし、うちは今、主立った先生がみんな逮捕されてしまい…」
黒男:「誰かいるだろう!」
「いたか?」「眼科の前田先生?」「眼科がやけどをどうする!」(なんかこのくだり好きです)「ねえ…もしかしてあの人…」
「あの…あなたブラックジャック先生じゃありませんか?」
ここで「椎竹先生がいるじゃないか!」という台詞を期待して肩すかしをくらったのは私だけではないはず。
そこに椎竹先生が登場。そして手術を引き受け、六等星の輝きに気付いた医師たちを後にして、ブラックジャックはピノコを背負って病院を去ります。
「あのずーっと離れてひとりぼっちで光ってるのが先生よのね それであの先生のよこでくっついてちっちゃく光ってるのがピノコなの」
「お前六等星がいいのか」
「ちっちゃく見えても大きな星なんでしょ?」

今回、腐女子的な萌えドコロってのは少なかったですが、無難にまとめてあって良い回だったと思います。ただ、「無難」という表現をつかったのは、自分が原作の「六等星」を完璧な作品(とくに花火のシーンからの入っていきかたなんて最高!)としてみているからであって…多少なりとも尺を長くしていかないといかんのは解っているのですが……ファンって勝手やね、本当に。

★今週のベスト萌えショット★
すいません、今週は黒男よりこっちに萌えました。
真中病院での会議のシーンより。徳川先生の著書「○分でできる健康体操2」の表紙。

何やってるんですか、徳川先生!つかあんたノリノリじゃん!
でもそんなお茶目さんな徳川先生が素敵さ★
by allen_gogogo | 2004-11-08 22:42 | アニメ感想